第17章 刀鍛冶の里-強襲
そんな絶体絶命の状況でふわりと身を翻しながら甘露寺が現れ、この鬼の弱点である壺を切り裂いた。
祈.音「「蜜璃さま!!」」
甘「祈里ちゃん!!音羽ちゃん!!皆さん!!遅れてごめんなさい!!みんなすぐ倒しますから!!」
圧倒的な数の鬼をまるで豆腐を切るかのように次々と斬ってしまった甘露寺を見てその場にいた人々は呆気にとられていた。
鍛「うおお!!柱が来たぞ、凄ェ!!」
鍛「速っ…。」
鍛「強…。」
鍛「可愛いから忘れてたけど強いんだよな柱って…。」
バビュンと移動する甘露寺。
祈「蜜璃さま!!私たちは一体どうすれば…!!」
音「杏さまが何処にいらっしゃるかわからないんです!!」
甘露寺を追いかけ、叫ぶ2人。
甘「杏ちゃんが??……大丈夫よ!!杏ちゃんは柱だから!!信じて!!上弦の鬼の可能性が高いからあなた達は必ず2人で行動してね!!」
普段の言動とは全く違う、柱の顔と声色の甘露寺の言葉。
そう言って走り去っていってしまった甘露寺の背中を見つめ、音羽は祈里に不安そうに問いかける。
音「祈里…どうする??」
祈「…守りましょう。杏さまを信じて、里の方たちを守りましょう!!」
そう言い、2人は怪我した刀鍛冶の手当や避難誘導を始めた。