第17章 刀鍛冶の里-強襲
玉「ヒョヒョヒョ。針だらけで随分滑稽な姿ですねぇ。どうです??毒で手足がじわじわ麻痺してきたのでは??本当に滑稽だ。つまらない命を救ってつまらない場所で命を落とす。」
玉壺のその言葉に時透の頭の中に声が響いた。
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「いてもいなくても変わらないようなつまらねぇ命なんだからよ。」
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時(誰だ??思い出せない。昔同じことを言われた気がする。誰に言われた?)
霞のように覆われた時透の過去の記憶。
そのモヤが少しずつ晴れていく。
時(夏だ。暑かった。戸を開けていた。暑すぎるせいか夜になっても蝉が鳴いていてうるさかった。)
そんな時透に対し、玉壺は楽しそうに話す。
玉「ヒョヒョッ。しかし柱ですからねぇ。一応はこれでも。どんな作品にしようか胸が踊る。」
──ドン
そんな玉壺へ時透は間合いをつめる。
時「うるさい。」
玉壺の頸へと刀を振るう。
時「つまらないのは君のお喋りだろ。」