第17章 刀鍛冶の里-強襲
すると、地面の壺へと逃げた玉壺はさっきまで意気揚々と“作品”の説明をしていた様子から豹変した。
玉「よくも斬りましたねぇ。私の壺を…芸術を!!審美眼のない猿めが!!脳まで筋肉でできているような貴様らには私の作品を理解する力はないのだろう。それもまた良し!!」
そう騒ぐ玉壺を見ながら時透はタン、と屋根に着地しながら冷静に分析する。
時(いや、でもこれだけ逃げると言うことはさっきの分裂鬼とは違ってこいつは頸を斬れば死ぬんだ。)
すると、玉壺の手のひらから壺が現れる。
──ピチョン、コポ
更に、その壺の中から魚が2匹ほど出てきた。
時(金魚??何だ。)
様子を伺う時透に金魚のような魚は頬をブゥと膨らませる。
- 千本針 魚殺 -
大量の針を放つ金魚。
──ガガガガッ
時透は驚きはしたが、すかさず躱す。
そんな針を吐く金魚は無一郎だけでなく小鉄たちへ向かってブゥと頬を膨らませる。
時「!!」
ダン、と地面に着地した時透はその様子を見つけた。
ブゥと小鉄たちに向かって吹き出される大量の針。
小「わああ!!」
鉄「小鉄少年!!」
急いで小鉄を庇う鉄穴森。