第17章 刀鍛冶の里-強襲
時(頸と思しき場所を斬っても体が崩れず再生。
じゃあこっちか。)
──バカッ
時透は見るからに怪しい背中にのっている壺を叩き斬る。
すると、巨大な金魚の鬼は叫び声を上げながら崩れ去った。
時(壺から力を得ていた…。
やはり血鬼術で作られたもの。)
そう考えていると、突然足元から飛びついてきた小鉄に少し驚く。
時「!!」
小「うわあああ!!ありがとう〜!!
死んだと思った、俺死んだと…!!
怖かった!!うわあああ!!」
ボロボロと涙を流し、両手をバタバタと振り回しながら感謝を伝える小鉄。
小「昆布頭とか言って悪かったよう!!
ごめんなさい〜〜!!」
時「昆布頭って、僕のこと??」
小「わあぁん!!
すみませぇん、嫌いだったんです!!」
感情豊かに叫ぶ小鉄に対し、至極冷静な時透。
時「こんなことしてる場合じゃないや。
僕はもう行くから後は勝手にして。」
小鉄の相手もそこそこに立ち去ろうとする時透を小鉄が慌てて止める。