第17章 刀鍛冶の里-強襲
玉「この方が美しいからだ。」
鉄(え、どのへんが…??)
玉壺が自慢げに言う姿に思わず心の中でツッコミを入れる鉄穴森。
『……そうですか。』
鉄(ツッコまないのかよ…。)
杏の薄すぎる反応にもまた思わずツッコむ鉄穴森。
『そういえば、貴方は名乗ってくださいましたが私はまだでしたね。』
ニコッ、と微笑みいつも通り挨拶する杏。
『鬼殺隊 桜柱 音白杏と申します。
貴方のお命、頂戴いたしますね。』
しかし、玉壺は杏の挨拶を聞いた瞬間、顔色が変わった。
玉「桜柱の…音白杏…だと??
その簪…杏の花…!!」
プルプル、と震えながら杏の簪を指差す玉壺。
『この簪がどうかなさいました??』
首を傾げながら自分の頭にある簪に軽く触れる。
玉「お前は殺さない。
連れて行かせてもらうぞ。」
『はい??』
態度が急変した玉壺に杏は首を傾げる。
玉「あの方がお呼びだ、“青い彼岸花の娘”。」
『っ!!………そう。』
目を見開き、動揺したがすぐに冷静に頭を回転させる。
杏(…私の情報は共有されているみたいね。
まぁ、当然と言えば当然…。
私のことを捕まえたいんだから。)