第12章 邂逅
『まぁ、そう言わないでくださいよ。宇髄さん。』
宇「っ!?」
突然後ろからした声に驚き振り向くもそこには誰もいない。
──トッ
『大丈夫ですか??アオイちゃん。』
ア「あ、杏さん…。」
杏は宇髄から奪い取ったアオイを地面にそっ、とおろす。
宇「音白!!何しやがる!!」
杏を見下ろしながら叫ぶ宇髄。
そんな宇髄を見て、杏は眉を下げ困ったような表情をみせる。
『宇髄さんこそ、何してるんですか??
幼女誘拐はよろしくないですよ??』
宇「だから任務だって言ってんだろ!!」
『まったく…とりあえず、この子たちを勝手に連れて行ってはしのぶさんが怒りますよ??』
冗談はそこそこに杏はアオイの頭を撫でながら宇髄を諭す。
宇「こいつは継子じゃねぇから別にいいだろ。」
『まったく良くないですよ。この子たちはみんなしのぶさんの大切な妹たちです。祈里さん、音羽さん、アオイちゃんたちを守ってあげてください。』
祈「はい。」
音「久しぶり、なほちゃん。」
いつの間にか近くに来ていた祈里と音羽がアオイとなほの前に立つ。
宇「邪魔すんなよ、お前ら。」