第12章 邂逅
困惑している炭治郎にきよが叫び声をあげる。
宇「この馬鹿ガキ…!!」
き「キャーー!!」
──ダンッ
炭治郎は跳び上がり、宇髄に頭突きをかまそうとグンッ、と勢いをつける。
思い切り頭を振るも、空をきる。
──ドサドサッ
カナヲがすみを咄嗟に守り、宇髄から振り落とされたきよを炭治郎が受け止める。
炭「大丈夫!?」
き「はい〜っ。」
慌ててきよの無事を確認する炭治郎。
宇「愚か者。」
いつの間にか門の上へ移動していた宇髄が炭治郎たちを見下ろす。
宇「俺は“元忍”の宇髄天元様だぞ。
その界隈では派手に名を馳せた男。
てめぇの鼻くそみたいな頭突きを喰らうと思うか。」
威圧するような態度の宇髄。
しかし、すぐさま下から抗議の声が飛ぶ。
炭「アオイさんたちを放せ!!
この人さらいめ!!」
き「そーよそーよ!!」
炭「一体どういうつもりだ!!」
す「変態!!変態!!」
その抗議の声に流石に怒りを隠せない宇髄。
宇「てめーらコラ!!誰に口利いてんだコラ!!
俺は上官!!柱だぞ、この野郎!!」