第12章 邂逅
屋敷に戻り、護衛役に祈里と音羽がついた杏。
花屋敷での3人の生活はとても穏やかに過ぎていた。
3人で町へ行き、祈里と音羽の家具や刀掛け、衣桁、着物や小物などを買いに行ったり、
入った任務を3人でこなしたり、
たまにやってくる柱たちが祈里と音羽に稽古をつけたり、
蝶屋敷へ行って禰豆子を祈里と音羽に紹介し、一緒に遊んだり、
甘露寺が行っていた女学校の潜入任務に、しのぶ、杏、祈里と音羽が援軍として向かったり、
とのように、約2ヶ月過ごしていった。
祈「杏さま、今日はどうなさいますか??」
『そうですね…。
そうだ、蝶屋敷へ行きましょうか。』
音「蝶屋敷ですか??」
朝餉を取りながら1日の予定を話すのが日課になっていた。
『最近行けてなかったですからね。
久しぶりに禰豆子さんに会いにいきましょう。』
祈「わかりました。」
3人とも食事を済ませ、隊服に身を包む。
『さぁ、行きましょうか。』
祈.音「「はい。」」
他愛もない話をしながら蝶屋敷へ向かっていると、何やら騒がしい声が聞こえてくる。
音「…なんだか騒がしいですね。」
『えぇ。蝶屋敷の方からですね。
…少し、急ぎましょうか。』