第3章 壊された幸せ
いつも通り店を閉め、奥にある自宅へと戻る4姉妹。
ゆ「さぁ、杏ちゃん。お風呂に入りましょうか。」
『うん!!』
ゆ「つばきちゃんは夕餉の準備、もみじちゃんは洗濯物よろしくね。」
つ「えぇ。」
も「はーい。」
いつも通り杏とゆりがお風呂に入る。
お風呂を上がったあとはいつも通りもみじが杏の髪を拭く。
そして、いつも通り4人みんなで夕餉を食べる。
笑顔あふれる幸せな食卓。
昼にあった騒動などみんな忘れていた。
あそこまでのはなかなかいないが、4姉妹に言い寄ってくる客自体は珍しいことでもなかったからだ。
食事も済み、4人で川の字になって眠る。
ゆ「みんな今日もお疲れ様。ゆっくり休んでね。」
つ「うん。おやすみなさい、ゆり姉さん。」
も「おやすみなさい。」
『おやすみなさい!!』
いつも通りの寝る前の挨拶。
両親が亡くなり、4人になってから続けてきたいつも通りの挨拶。
互いに互いを労り、協力して幸せに暮らしてきた4姉妹。