第41章 復活
地上へと急上昇する圧により、軋む城。
地上へ辿り着くまでの時間が気が遠くなるほど遅く感じる。
愈(駄目だ、まだ外じゃない…!!)
それでも懸命に自身の使命を全うしようと、愈史郎は意識を更に集中させた。
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──ヒュカッ
幾度となく襲い来る無惨の攻撃を懸命に避けつつ時間を稼ぐ炭治郎たち。
懸命に走り回る炭治郎を、執拗に追いかける無惨の攻撃が炭治郎を容赦なく襲う。
──ズバッ
炭「うぐっ…!!」
無惨の攻撃が片目で必死に避けていた炭治郎の肩を掠めた。
激痛に思わず顔を歪める炭治郎。
──ギギッ
状況は更に最悪で先ほどよりもはるかに大きく、城の軋む音が辺りに響き渡る。
──ギギギギッ
誰の目にも状況が逼迫している事は一目瞭然なこの状態に伊黒も思わず上を見上げる。
伊(この軋み方!!城が崩壊する…外に出られないと無惨以外全員死ぬ!!)
この状況は、無惨を何とかこの場に留めておく以前の問題。
けれどこの最悪な状況に対するように、城はどんどん上へと上昇していく。
──ガコンッ
甘「ウキャアア!」
城の動く圧に、再び跪く甘露寺もまた、その異変に気づき上を見上げた。