第41章 復活
甘露寺の鋭い視線と言葉に2人とも言葉を詰まらせながらも視線を合わせ、小さく息を吐く。
祈「はい。お2人とも鬼です。」
甘「どうして一緒にいるのかしら??」
音「それが杏さまからのご命令だからです。」
甘「杏ちゃんの…??」
2人の真っ直ぐな瞳と言葉に甘露寺も眉を顰める。
祈「はい。…私たちには、杏さまはお館様のご意志に反することは決してない。それしか言えません。」
甘「…それもそうね。本当にあなた達の独断ではないのね??」
音「はい。」
緊迫した空気が流れる。
祈里と音羽の後ろに控えている大勢の隊士たちは皆、珠世と愈史郎が鬼であること。
祈里と音羽がその事実を知りながら彼らと共におり、首を斬っていなかったことに驚きを隠せず、ざわざわとしている。
そんな空気の中──…
愈「おい。醜女。」
甘露寺を指差す愈史郎のまさかの言葉に祈里と音羽はサァ、と血の気が引いた。
祈「な、なんてことを言うんです…!?」
音「愈史郎さん!?あなたこの方がどなたか分かっていてそんなことを言っているんですか!?私とは訳が違いますよ!?」