第41章 復活
そんな甘露寺はこの部屋へ来る前の出来事が頭の中でよみがえっていた。
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──パシッ
甘露寺の手首を誰かが掴んだ。
甘「!?」
驚いた甘露寺が上を見上げると、そこには…
甘「音羽ちゃん!?」
音「蜜璃さま!!ご無事で良かったです!!」
音羽はそう言いながら甘露寺を引き上げる。
甘「音羽ちゃんも無事で良かったわ。祈里ちゃんは……って、その後ろの方たちはどなた??」
互いに無事を喜び合い、音羽と共にいるであろう祈里を探して視線を彷徨わせていたところに、見覚えのない女性を背負った祈里と隊服を着た青年がおり、甘露寺は首を傾げる。
祈里と音羽は出会った柱が甘露寺であることに少なからず安堵していた。
他の柱と違い、鬼に対する憎悪が深くない甘露寺なら交渉の余地があったからだ。
音「この方たちは…」
祈里が珠世を降ろし、音羽がドキドキしながら紹介しようとした瞬間、
甘「鬼…よね。お2人とも。」
祈.音((っ、……やはり柱は騙せないか。でも……。))