第41章 復活
鬼「いい加減終わりにして欲しいのは私の方だ。」
あまりに身勝手な言動の数々。
そんな無惨の言い分に冨岡は言葉を失っていた。
そんな中──…
炭治郎がぽつりと言葉をこぼした。
炭「無惨、お前は存在してはいけない生き物だ。」
鬼にすら同情する温厚な炭治郎ですら、この他に言葉が出てこなかった。
初めて抱いた冷たい感情に炭治郎は色んな思いが駆け巡っていた。
炭(生き物に対してこれ程冷たい気持ちになったのは…腹の底まで厭悪が渦を巻いたのは初めてだ。鬼舞辻無惨…。)
怒り、憎悪、混乱、動揺、厭悪。
様々な感情に心と頭を支配されそうになりながらも炭治郎はやるべきことを見失わないよう、無惨を正面から見据える。
炭(無惨は頸を斬っても倒せない。何とかこの男を太陽の下へ引き摺り出さなければ。指令通り皆の到着を待ちながら、夜明けまでの戦いの攻撃法を探る。少しでも有益な無惨の情報を引き出して、皆へ伝える。それまで生き残る。そこからが本当の戦いだ…。)
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──ヒュッ
炭治郎たちよりも先に動き出したのは無惨だった。
自身の腕を、まるで鞭を操るかの様に伸縮させながら炭治郎たちに振るう。
炭「ッ!?」
とても目では追えない速度。
自身の危機を回避するため、かろうじて攻撃をかわしてる状態。