第35章 春の足音
カ「……わかりました。」
力強く頷く可愛い妹の頭を軽く撫でてやり、ついでに伊之助の頭も撫でるしのぶ。
伊之助は不満そうな顔をしながらも拒否することはなかった。
し「さぁ、伊之助くんも。早くかぶりもの被ってください。行きますよ。」
そのしのぶの言葉に伊之助は慌てて猪の被り物を探し出す。
し「隠と合流するまでは一緒に行きましょう。それからは別行動です。」
カ「わかりました。…お気をつけて。」
心配そうなカナヲの表情にしのぶはやれやれ、と笑う。
し「貴方の方が危険な場所に行くこと分かってるの??まったく…気をつけるのよ。絶対に一緒に帰りましょうね。」
カ「はい!!」
そう言って笑い合う蝶の姉妹。
伊「見つけた!!よっしゃあぁ!!行くぞぉーー!!」
し「えぇ。行きましょう。」
そうして一団は戦場を後にした。
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