第1章 モノローグ
村はずれの山の入口____
辺りは暗く、月明かりすらない。
「〇〇ー!!」
「〇〇ちゃーん!!」
「どこにいるのー?」
3人の美しい娘が大きな声で叫びながら何かを探している。
「いったいどこにいるの?」
「もう一晩中探しているのに…。」
「もうすぐ卯の刻だわ。日が昇るから探しやすくなると思うけど…。」
「日が昇ったら山に入ってみましょうか。」
村はずれの山には夜入ってはいけないという村の掟を守らなくてはならなかった3人は日が昇るのを待つことにした。
ガザガサッ
3人が座り、体力を回復させていると山の茂みから音が聞こえた。
「きゃあ!!」
「なに!?」
「2人とも少し下がりなさい!!」
人がいないはずの山の茂みから音がしたため、なにかの動物が山を降りてきたのではないかと考えた3人は大急ぎで山から距離をとろうとする。
「ぷはっ!!」
しかし、山の茂みから現れたのはクマでもキツネでも犬でもなく、可愛らしい女の子だった。