• テキストサイズ

【鬼滅の刃/煉獄】冬来たりなば春遠からじ

第2章  逢魔が時



禰豆子の事は、鬼殺隊の一員である咲も当然知っていた。

何しろ、もともとお館様が容認されていた上に、先の柱合会議でその存在が認められたのだから。

その情報は瞬く間に全隊士に共有された。

鬼を連れた剣士……。

炭治郎の妹である鬼の禰豆子は、人を襲わない。

それは風柱である不死川実弥が実証済み。

そうは聞いていても、咲は実際に禰豆子の姿を見るのは初めてであり、鬼と言われて恐怖心を全く抱かない訳ではなかった。

どうしても……家族を殺し、自身の足を喰った鬼の姿が脳裏に浮かんできてしまう。

障子も襖も閉め切って、薄暗くなった部屋の隅で、キィと小さな音を立てて背負箱の扉が内側から開かれるのが見えた。

/ 525ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp