第2章 逢魔が時
そして咲の担当は柱だけにとどまらず、炭治郎や善逸、伊之助なども含まれている。
カナヲやアオイも担当しているし、その他にも数人、担当している隊士がいる。
とにかく、給与の支払いのため毎月必ず一度は顔を合わせるので、自然と仲も良くなるという訳だ。
そして、支給品などの荷物の配達も担当していた。
手紙や、ごく軽い荷物であれば鴉でも運ぶ事は可能なのだが、少し重量のあるものはやはり人の手で運ばなければならない。
担当の隊士宛てに荷物があれば、その都度配達に行くのだ。
その他にも、各隊士から上がってくる経費の請求処理なども彼女の仕事だ。
仕事は細々とたくさんあるが、咲は少し忙しいくらいがやりがいを感じるタチだったので、それについても苦には感じていない。
咲は松葉杖をつきながら、庭に面した座敷に向かって廊下を進んでいた。
座敷は、今は炭治郎達が使用している。
療養室のベッドは怪我人のために空けておかなければならないので、ただの宿泊者である炭治郎達には客間があてがわれたのだ。