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【鬼滅の刃/煉獄】冬来たりなば春遠からじ

第14章  冨岡さん、一体どういうことですか?



咲が助太刀に入らずとも十分に対処可能であったのだろうが、咲の姿を認めると、しのぶは嬉しそうな笑顔を浮かべて歩いてきた。

「ありがとう咲、助かりましたよ」

それからしのぶは、硝煙を上げている銃を見つめ首を傾げる。

「ところで咲、それは?」

「あっ、これは…お館様と宇髄さんが手配してくださったんです。私があまりにも鬼に襲われるものだから自衛できるようにって」

「なるほど。それは確かによいですね」

まじまじと銃を見つめてから、しのぶはにっこりと微笑んだ。

「ですが、くれぐれも気をつけるように」

こくんと頷いた咲の隣に、いつの間にか義勇が立っていた。

義勇もまた咲の手の中の拳銃を見下ろすと、

「鍛錬を怠るなよ」

と言ったのだった。

「さぁ、鬼は他にもいるようです。これ以上被害が出ないように早く行きましょう」

しのぶに促されて、咲達は現場へと戻っていった。

去り際に咲の視界にチラリと、炭治郎が崩れゆく下弦の鬼の体に向かってしゃがみ込んでいるのが見えた。

(何してるんだろう?)

手を合わせるような仕草も見えたが、その姿はすぐに、木々の間に消えた。

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