どんな世界でも女神は笑う。【D.Gray-man】※停滞中
第8章 リナリーのお悩み相談室?
いじけるアユをあやすこと数分。
「で?なにがわかんないの?」
やっと落ち着いてきたアユに聞く。
「今まではね、恋愛小説とか読んでも『へぇーそうなんだ。』って思ってたの。なのに、最近は『それわかる。』になってきて。なんでわかるんだろうって考えた結果、おんなじようなことをラビに対して思ってるなって思って。」
「なるほど。おんなじようなことって?」
「えっと、その。気付いたら目で追ってるとか。食堂とか図書館で居ないのに探しちゃうとか。声が聞こえるとそっちが気になっちゃうとか。」
「うん、それは恋ね。」
アユが言ってる事は絶対に恋だと確信する。
それに、これは言わないけど、アユがラビのことを好きなのは見ててなんとなくわかるしね。
「うぅ。やっぱりそうなのか。あぁ。どうしよう。」
「ねぇアユ、ラビの誕生日知ってる?」
アユはゆっくり首を振る。
「8月10日よ。」
「8月10日…って、2週間後じゃん!!」
「なにかプレゼントすれば?」
「でも、迷惑かもしれないし。」
「そんなことないわよ。」
「なんでそんなこと言えるのぉ。」
それはきっとラビもアユのことを、嫌いではないから。むしろ好きなんじゃないかなっていうのは私の憶測。
「だって、あの神田ですらあの不味いお蕎麦を食べてくれたのよ?ラビならなにあげても喜んでくれると思うわ。」
これももう一つの理由。
「うーん、確かに。でも、なにあげればいいんだろう。」
「じゃあ、今度一緒に買い物行く?」
「行く!」
アユが身を乗り出す。
そんなアユが可愛くてつい笑っちゃう。
「じゃあ決まりね。」
「うん!今日はありがとう!!」
アユはそう言って部屋から出て行った。