どんな世界でも女神は笑う。【D.Gray-man】※停滞中
第20章 目覚めぬキミ
オレは、毎日できる限りアユムのそばにいた。アユムがいつ目覚めるかもわからないし、いつ急変するかもわからないから。
「ラビ、おぬしはずっとそうしているつもりか?なぜここにいる?どんな気持ちだ?」
オレがアユムのところに行くようになってから三日目の夜、ジジイにそう言われた。『どんな気持ち』って、そりゃオレはアユムが心配なんさ。死んでほしくない。ただ、それだけ。
そんな中、アレンたちが帰ってきた。
コムイから事情を聞いたらしいアレン、リナリー、ユウが一緒に医務室に入ってきた。
ユウは入り口のところで壁にもたれていて、アレンとリナリーはアユムのベッドの横まで来た。
「ラビ、アユは?」
リナリーが言った。
「まだ眠ったままなんさ。全然起きそうにねぇよ。ほんと、オレの所為で。ごめん。」
「ラビの所為とか関係ないです。コムイさんに聞きましたけど、お姉ちゃんは自分の意思でラビを守ったんです。ラビが謝ったらお姉ちゃんのやったことが間違いだったみたいじゃないですか。こういう時は『ありがとう』って言うんですよ。それに、僕たち寄生型は体内のウイルスなら浄化できるんです。お姉ちゃんがウイルスに負けるわけないですから、目覚めるのを待ってましょう?」
「そうよ、アユなら大丈夫。目が覚めたときのためにたくさんマカロンを用意しておきましょう!」
「あぁ、ありがとな。」