どんな世界でも女神は笑う。【D.Gray-man】※停滞中
第13章 キョウダイ!?
「そういえばお姉ちゃん。いい加減直したらどうなんですか?」
「お兄ちゃんが直さないなら直さないもん。」
「僕はもう癖です。直そうと思っても直りません。」
「ぼくも癖です。直りませんーー!」
僕らが言い合っているのは口調のこと。
お兄ちゃんは女の子のぼくが『ぼく』って言うのが悪いことだって言う。
でも、これだって意味があってやってることだからそう簡単に引けない。
お兄ちゃんが敬語を辞めない限り。
「マカロンあげませんよ?」
お兄ちゃんはさっきぼくが受け取り損ねたマカロンを上に持ち上げる。
ぼくの身長じゃ届かないことを知っててやってるからたちが悪い。
「そんな脅し聞くもんか。えい!」
ぼくは背伸びをしてお兄ちゃんの頭を叩く。
「すぐに手を出す癖も治ってないとは。ガキですね。」
そう言いながらぼくの頭を叩くお兄ちゃんはなんだと言うのだ。
ガキじゃないのか。
「痛いっての!」
「僕だって痛かったです!」
「だって痛くしてるもん!!」
「知ってます。だから僕も痛くしたんです。」
お互いがお互いを睨む。
周りの大人たちがぼくらの喧嘩を止めようとあたふたしてるけど気にしない。
「「あぁ、もう。せーのっ!」」
ぼくらは一斉にそう言ってじゃんけんをする。
ぼくらの喧嘩は絶対に終わらないのだ。だから結局じゃんけんで決めることになってる。これは昔、常に喧嘩をしてたぼくらにマナが提案した和解方法。
ぼくはグー。お兄ちゃんはパー。
負けた。
「ごめんなさい。」
ぼくは素直に頭を下げる。
「はい。」
お兄ちゃんはマカロンをくれる。ぼくはもう満面の笑みである。
周りの大人たちが何が起こったかわからずにポカーンとしてるけど気にせずにマカロンを食べる。
お兄ちゃんもみたらし団子を食べ始めてる。
ぼくらは寄生型。
普通よりは少し食欲旺盛。
お兄ちゃんは特に。
そこの料理を食べ尽くす勢いで2人仲良く食べ進めるのだった。