第17章 淫らな拷問 レオナ・キングスカラー
「…こ、こは…」
重たい瞼を開けると後頭部に鈍痛が走る。
身体を動かそうとしたが、手足を鎖で拘束されているらしく、ジャラジャラと鎖が擦れる音しかしない。
室内は暗くて視界は悪く、とろけたオレンジ色のランプが壁に4つ灯されているだけだ。
「お前か、俺を殺そうとしたのは」
強気な声が聞こえる。
ギィ…と重々しく牢獄の扉が開き、1人の男が入ってきた。
その男は夕焼けの草原のパーティでのドレスコードである服装を緩く着こなし、気だるげにこちらに歩みよってくる。
髪は黒髪がオレンジ色のランプで照らされ、濡れた烏の羽のように美しく光る。
そして私はその髪色に見覚えがあった。
ライオンの中では珍しい黒の髪色。
「…レオナ・キングスカラー」