第2章 愛のカタチ トレイ・クローバー
ーこの間の生理の時、トレイ先輩によくしてもらっちゃったから、お礼しなくちゃ
私は先週、少し重めの生理が来てしまっていた。
庭で動けずにグリムにお腹を暖めてもらっているところをトレイ先輩に助けてもらった。
本当はすぐにお返ししたかったんだけど、ハーツラビュル寮の何でもない日のパーティだったりして出来なかった。
ナイトレイブンカレッジの購買には本当に色々あって、トレイ先輩の大好物、スミレの砂糖漬けもあった。
私はスミレの砂糖漬けを手に持って、ハーツラビュル寮へと向かっていた。
「あ、トレイせんぱーい!!」
ハーツラビュル寮の門が見えて、薔薇の木がたくさん植わっている所に深緑色の髪の毛をしたトレイ先輩がいた。
私は駆け寄って行った。
「どうしたんだ?、そんなに慌てて」
優しく目が細められるその顔が私は好きで、見ると、いつも胸がきゅんとする。
「この間、私が女の子の日だった時、助けて頂いたので、そのお礼をしたくて来ました!」
「別にお礼だなんてしなくても良いのに、まぁ立ち話もなんだから俺の部屋に上がろうか」
ーおっ、俺の部屋?!