第6章 合宿
あー疲れた。大体練習試合ってだけでもめんどくさいのに、その後から合宿なんてもっとめんどくさい。まあ赤ちんの言うことなら仕方ないけど。
そしてその赤ちんが何かおかしい。普段は何考えているか分かんないけど、今は俺にだって分かっちゃう。赤ちんは今、すこぶる機嫌が悪い。鈴城の女主将と二人で話しているときは、遠くにいても分かるくらい上機嫌だった。あの子と話したおかげか知らないけど、試合後にご立腹だった赤ちんの機嫌も収まり、練習も少し楽になったってのに。
峰ちんがあの子と試合している途中から、峰ちんが楽しそうにしていくにつれて、赤ちんの機嫌が比例して悪くなっていった。まあ今日の練習も終わったから赤ちんの機嫌が悪くなっても俺にはあまり関係ないからいいんだけど。俺は今日のご飯とその後に食べるお菓子を考えながら赤ちんの後を歩いて帰った。
鈴城全員「「「「「「げっ」」」」」」
「お、若槻じゃねーか!」
『あ、青峰君。お先にいただいてるよ』
食堂に行くと鈴城の女の子たちがいた。もちろんあの子も。一瞬赤ちんが嬉しそうな表情をしたようにも見えたけど、峰ちんが声をかけたことにより、また不機嫌になった。
「やぁ。さっきは大輝がすまなかったね」
『ううん。良い方向に転がったみたいで良かったよ』
赤ちんとあの子が俺たちには分からないことを話している。横で峰ちんがどういうことだ?ってうるさい。それに俺には関係ないし、早くご飯を食べたかった。
藍「朱音!ご飯と一緒にミーティングするんでしょ!」
凜子「そうそう!と言うことだから、帝光の人は向こう行ってくださーい。じゃあ朱音、お願いします!」
『あ、うん。じゃあ帝光のみなさん。今日はお疲れ様でした』
半ば強制的に追い出されたけど、俺にとってはありがたかったから、さっさと食事をおばちゃんにもらって席に着いた。食事にはデザートにプリンがついていた。