第20章 新しい家族を作りましょう
扉を開けると皆の視線が集まる。あたしはゆっくりと見渡すとお父さんと一緒に1歩ずつ進む。そして征ちゃんの前まで来た。
神父「汝、健やかなる時も病める時も、喜びの時も悲しみの時も、富める時も貧しい時も、新婦若槻朱音を愛し続ける事を誓いますか?」
「誓います」
神父「汝、健やかなる時も病める時も、喜びの時も悲しみの時も、富める時も貧しい時も、新郎赤司征十郎を愛し続ける事を誓いますか?」
『誓います』
神父「それでは、指輪の交換を」
征ちゃんはあたしの手にはめてあるグローブを外し、左手の薬指にシルバーリングをはめた。これで征ちゃんから指輪を貰うのは3回目。けれどどれも大切なあたしの宝物だった。おなじように征ちゃんの薬指に指輪をはめる。
神父「それでは、誓いの口づけを」
征ちゃんはゆっくりベールを上げる。視界が明瞭になったところで征ちゃんを見る。征ちゃんは優しく笑うと、あたしの唇にキスを落とした。そして耳元で一言
"愛してるよ"
と呟いた。そしてブーケトスは美樹さんへ。結婚式は終わり、次は披露宴へと移った。
披露宴では堅苦しいのは無しにして、パーティのように設置した。ウェディングドレスから少し軽いドレスに着替えたあたしは、征ちゃんと一緒に挨拶回りを行った。
『翔君、彰君。今日は来てくれてありがとう』
翔太「何言ってんだよ!俺達の中学最高の思い出を作ってくれた生徒会長達のためだ、いつでも飛んでくるぜ!」
「そうだな。久しぶりにバンドでもしようか」
彰浩「…赤司なんか丸くなったな」
「そうか?まぁ、朱音の影響かな」
翔太・彰浩「何はともあれ、結婚おめでとう!」
『愛海!来てくれてありがとう!』
愛海「朱音のためだもん!てか今日すっごく綺麗だったよ!友達にも自慢しとくね、私の大事な親友だって!赤司君、朱音を泣かせたら許さないから!」
「あぁ。任せておけ。必ず幸せにする」
愛海「結婚おめでとう!お幸せにね!」