第18章 そしてWCは伝説となる
審判「プッシング、白10番!フリースローツーショット!」
客「当たり前だー!強引すぎる!」
客「今のは行く前に分かれよー!わざとやったのか!?」
違う、今のはわざとなんかじゃない。今の大我君はただ、必死なだけ。
「ヒールだろうがなんだろーが知らねーよ。そんなもんがあって負けるのが決まってんのは作り話(フィクション)の中だけだろーが。これは俺達の戦い(ドラマ)だ、筋書きは俺達が決める」
『大我君…』
凜子「…………ぷっ!」
「「「「「『あはははははっ!』」」」」」
日向「火神…クサい!」
「え!?」
「よくそんなクサい事言えましたね」
「テメーが言うな!僕は影だとかぬかしてただろが!」
伊月「俺達のドラマだ!」
「繰り返すな!」
木吉「火神、お前ドラマの脚本なんて書けたのか」
「アンタは黙ってろ!」
緊張していた空気が緩んだのを感じた。確かにクサい台詞だったけど、本当にその通りなんだよね。
花帆「バ火神もたまには良い事言うんだね」
『けどまずい状況は変わってない。何か手を打たなきゃ誠凛の勝ち目は危ういままだよ』
「あの…今の火神君の台詞で思いつきました。今度こそ、パーフェクトコピーの突破口を」
テツ君はゆっくりと涼君を見据える。そしていよいよWCも終わりへ刻々と近付いていった。