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It’s a miracle!!!

第9章 あっという間に…


そしてその夏、鈴城と帝光は異例の全中3連覇を実現させた。特に女子バスケットボール界では過去に3連覇した学校は一度も無く、あたしたちの代は最強とうたわれた。

相変わらずの帝光のバスケットボールは嫌いだったけど、あたしが口を出せる問題ではなかった。それに、理念は嫌いだったけど彼らのプレイスタイルそのものは嫌いではなかったし、むしろ尊敬すらしていた。唯一無二のプレイスタイルを。それに加えて、彼らの人格も嫌いではなかった。バスケに関することを除いて、だけど。

部活を引退した後も、茉実たちと一緒にたまにバスケをしていた。部活に顔をだすこともあれば、ストリートをした時もあった。あたしが行きたい高校を決めれば、彼女たちも着いて来てくれるらしい。あたしと一緒にもう一度バスケがしたい、と言ってくれた。断る理由もなかった。高校になればもっとレベルは上がるし、何より綾と戦う。こんなにも心強い味方はいなかった。

キセキの世代の皆とは会うことは無かったけど、少しずつだけど連絡を取り合っていた。お互い部活に顔を出したり高校に向けての体力維持、それに勉強という重要な分野が加わって忙しかった。だけど連絡が取れない人が一人だけいた。以前はあたしからメールを送らなくても向こうから来ていたし、ここまで連絡が途絶えたことは無かった。それがもう半年以上も連絡が取れない。あたしがメールしても返事は来ないし、電話にも出ない。他の人に聞いてみても分からないの一点張り。そしてそのまま季節は春を迎えようとしていた。

キセキの世代の皆にはあたしの行く高校は教えてはいない。IHの舞台で再開することを楽しみにしながら。だから彼らの行く高校も知らなかったし。知る気も無かった。

そして今、あたしたちのバスケがもう一度始まろうとしていた。
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