Second reincarnation【ツイステ】
第2章 迷子の迷子の新入生
今日は年に一度の入学式の日
このナイトレイブンカレッジに、新しい新入生たちが入学してくる
…が、こんなの一回経験していれば暇の極みなもので…
さっきからずっと天井のランプの数を数えて過ごしていた
「……随分とお暇を持て余しているみたいですね」
「当たり前じゃん。でも流石にフロイドみたいに抜け出してエスケープする度胸はなくってねぇ…」
入学式が始まる前に式典服を身に纏った同学年のフロイド•リーチは「今そういう気分じゃなーい」とか言って姿を眩ませてしまった
本来なら連れ戻さなければいけないがこれが一回目や二回目ではないのがポイントである
つまり、みんな呆れて今更連れ戻しに行かないのだ
そもそもその辺りの校則が緩いというか…内申に響くことを考えなければ実はあまり差し支えがなかったりもする
フロイドの場合は少し特殊で、優秀な双子の兄弟と幼馴染みにその辺りカバーしてもらっているので許容されているようなものだ
出来る知人がいるとこういう時羨ましい…役得だ
そういうこともあってちょっと不機嫌でいるのだが、そんなオレの考えを汲み取って困ったような表情をしながら困ってなさそうにフロイドの双子の兄弟であるジェイド•リーチは口を開いた
「言っても聞きませんからね。でも、貴方までそんな行為に走ったら示しがつかなくなってしまうので我慢してくださいね」
「やらないって。…でもこうやって話を振ってくるってことは君も退屈してるんじゃない?」
「おや、バレてしまいましたか。まぁ他の皆さんも似たような感じですので」
そう言って二人して視線を周りに移す