第6章 部活動見学Part2

抜かった…

学園生活二日目の放課後。早速部活動見学に行ったものの…

バスケが思いの外楽しすぎてその日一日があっという間に終わってしまった…



「き、今日こそは…他の部活ちゃんと回るんだから…」



今日は三日目の放課後

入学して数日は各授業の説明や基礎内容ばかりなので助かった…

私の本当の目的は記憶を取り戻して元の世界に帰ること

だから早め早めから学校に慣れるためにも部活動も早く入部して慣れておかないと…



「えっと今日は…山を愛する会…何この名前は…」



昨日フロイド先輩に他の先輩達の部活動と居場所を聞いておいたんだけど

どうやらジェイド先輩とシロ先輩はその部活…というより同好会に入っているんだとか


フロイド先輩曰く…シロ先輩は過去にジェイド先輩が山で遭難しかけたから、それを防ぐための付き添いで付いて行ってるらしい

あの完璧が歩いてるような人でもそんなヘマするんだ…人は見かけによらないものだな


山を愛する会は学園近くの山でキノコを採集するのが主な活動内容らしい

それでその山まで来たんだけど…



「……激、山道…」



どこから足を入れれば良いのかわからないくらい鬱蒼と生茂ってる山に呆気にとられる…これじゃ活動中の姿はとても…

と思いながら考えていると、草木がざわざわと揺れ始めた


動物か…？と思って眺めていると、そこから出てきたのは双子の片割れ…ジェイド先輩だった

籠いっぱいのキノコを背負って嬉しそうな顔をしている