第14章 余章 ―― 夜話
「なんで僕を誘ったの?」
ぐしゃぐしゃになったシーツの上で絡み合いながら美和に聞いた。
「強い男しか興味無いのよ、あたし」
彼女の性器、僕の指を柔らかく包むそれは濡れてきゅう、と吸い付く。
「僕は別に強くない。 多少鍛えてはいるけど」
彼女の膝が頼りなく震えている。
目の前の小さな胸の先を乳房ごと口に含む。
「それは逸巳さんの…価値観」
先が固くなってきた。
唇で、舌で吸う。
「強いっていうなら瑞稀さんとか、…ん、」
彼女が僕の口を塞ぐ。
そしてまた、透明な液が溢れてこんなになってる。
「他の男の話なんてされると醒める」
なんでこの人、いつも言葉と真逆なんだろう?
熱く粟立っている肌。
「…ごめん」
胸の先が赤くなって光っている。
可愛いと思う。
「強さにも色々あるのよ」
膝立ちになっている彼女をベッドボードに座らせて、足の間に舌を伸ばす。
柔らかい恥骨をくにくに愛撫しながら甘い蜜を味わう。
「ふうん?」
舌先に小さく敏感な部分が当たり、そこを小突くように舐める。
彼女はここがとても好きみたいだ。
「もう、来て」
彼女が僕の肩に手をつく。
爪がくすぐったい。
「うーん?」
また逆の事を言ってるのだろうか。
堅くなってるけど、これ。
「ぁ、嫌、焦らさないで…」
また溢れてきている。
やっぱり逆らしい。
「優しくして」
でも、僕はあんまり乱暴なのは好きじゃないんだけどな。
「分かったよ」
四つん這いにした彼女に深く挿入った。
「─────あん! だ、ダメ」
逃げようとする腰を掴んで強く擦る。
中で締めてるそれはとてもきつく僕を離そうとしない。
「美和さんってやらしいなあ」
うねるように動いてる。
これ、いってるのかな。
今度は僕が食べられてるみたいだ。
「ぁ、もう、…ぁっ、、いや、ぁ!」
どこも熱く、とろりと蕩けている。
そしてその頃には僕にも彼女の逆を考える余裕が無くなっている。
甘いお菓子みたいな人。