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Mirror【R18】

第9章 対話、それぞれの都合


「姉さん、ベランダにいるの?」

「あ、逸巳、上がったの。 お風呂」

逸巳が廊下で声を掛けると室内に顔を出した澤子が答えた。
顔が赤い。


「じゃ、遅いし俺もう帰るわ」

澤子の後からベランダから出てきた瑞稀は帰り際、澤子に声を掛けた。


「来週時間空けといてくれる?」

澤子は黙って頷いた。

「あ、僕も駅前に用事あるんで途中まで一緒に行きます」


廊下で聞こえた声。
人がどうとか言っていたけど、何の話だったんだろう。

だが、逸巳は二人の間に何かあった事は何となく分かっていた。



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