第45章 「息子の形見は」
3人は急いでもらった住所へ向かっていた
しかし晴人が立ち止まる
『晴人…!?』
パチンッ
熊谷「おい」
熊谷が晴人の額を指で弾いた
熊谷「今…何を考え込んでるんだ…?」
晴人「いや…。ごめん、急ごう」
熊谷「相変わらずだな」
晴人「え…?」
熊谷「物分かりのいいフリをした頑固者だ。ご両親を亡くした頃から…ちっとも変わんねぇな。最初は俺も気付いてやれなかったがな…」
晴人の過去を知っている先生…
『(私の知らない晴人を知ってる…)』
熊谷「今度は…聞かせてくれねぇか…?可愛い教え子の…希望になってやりてぇんだ」
晴人「ありがとう先生。でも…」
瞬平「晴人さん!!」
晴人「瞬平?お前何でここに…」
瞬平「それよりも…!!面影堂に変な女の人が来て…飛行機を買ったお客さんの住所を調べてったんですよ!!」
「「『!!』」」
急いで書いてある住所に向かった
―――――
ピンポーン…
ガチャッ
晴人「あ、酒井保さんですよね?面影堂の者です」
酒井「…?面影堂の人ならもう来てるけど?」
「「「『!!』」」」
晴人「まずい…!」
みんなは家に入った
酒井「ちょちょちょちょ!!何ですか!?」
階段をかけ上がるとそこにはセイレーンの姿が
「あら…指輪の魔法使いに…ご主人様もいるわね。わざわざゲートを連れてきてくれたの?」
晴人「ファントム…」
熊谷「間違いねぇ…!息子の形見だ!!」
「ちょうどいいわ。今ここで、あなたの希望を粉々にしてあげるわ」
セイレーンは人間の姿からファントムの姿へ変わった
晴人「先生下がって」
酒井「バ、バケモノー!!」
ズキッ
『…っ!』
熊谷「大丈夫か!?」
晴人「!?」
『いいから行って!!早く!!』
晴人はセイレーンとテラスから落ちた