第42章 「魔法使いは運命」
ガタンッ…!
コヨミがゆっくり倒れた
『コヨミ!』
晴人「魔力切れか…!?」
真由「大丈夫です」
真由はコヨミの手を自分のバックルにかざした
《プリーズ ナウ!》
真由の魔力がコヨミに注がれていく
輪島「魔法使いが増えるということは…コヨミを助けられる人間も増えるということか…」
「「「『………』」」」
仁藤と譲は面影堂から出ていった
魔法使いのことで話があるんだろう
それでも心配で、みんなは後を追いかけた
仁藤の手には青い紙が
どうやらファントムからのようだ
譲「僕も行く!」
仁藤「え…?」
譲「………」
譲の瞳は真っ直ぐ仁藤を捉えていた
仁藤「………」
真由「危険です!!今また絶望したら…!!」
晴人「朱里ちゃんが心配なのはわかるけど…」
譲「それだけじゃない!!ちゃんと見たいんだ…魔法使いが戦うとこ…僕が魔法使いになるか…決めるために…」
『譲くん…』
―――――
手紙に書いてあった採石場には、晴人、仁藤、譲の姿があった
「ヘイヘイヘイヘイ!!まさかお揃いで来てくれるとは~!」
仁藤「朱里ちゃんはどこだ」
「ふっ…3、2、1…」
胸元にあった風車が風で回ると、砂埃と共に朱里が現れた
譲「朱里姉ちゃん!!」
仁藤と晴人が走り出した
「ストップ!!」
男は近くにある鉄筋が吊るされているクレーンを風の力で動かし、朱里の頭上へ
朱里「んんっ…!」
男はファントムに変わり、歩き出す
《まぁ…動かなくても一緒なんだけどね!!》
ファントムは鉄筋を支えていたロープを切断
鉄筋は朱里の頭上へ落ちていく
譲「朱里姉ちゃん!!」
《ハハハハハ!!!》
朱里「!!」