第38章 「絶望、指名手配」
その後、仁藤が晴人を担いで面影堂へ戻ってきた
仁藤「しっかし…ファントムを食わなくても魔力が回復するなんて…便利だと思ってたが意外と不便だな」
輪島「まぁ…しかしあれだな。まさかゲートが放火魔だったなんてなぁ…」
晴人「あぁ…しかもソラが言ったことが本当なら…」
“警察に逮捕なんてされたら…絶望しちゃうよ?”
みんなは晴人を寝かすために部屋を出た
仁藤「まぁ、とりあえずは瞬平と凜子ちゃんがゲートを逃がしてくれて助かったな」
輪島「うーん…だけど2人ともどこ行ったんだ~…?」
コヨミ「…ダメ。凜子の携帯繋がらない」
仁藤「瞬平にもかけてみっか…」
仁藤が瞬平の携帯に電話をかける
~♪~♪~♪~
イスの上に瞬平のカバンと携帯を発見
輪島「え。置いてってるよ…こんなときに…」
『私…探しに行くね…』
コヨミ「探すってどこを…」
は面影堂を出ていった
コヨミ「…?」
『(ソラは何を考えてるの…?)』
考えてもわからない
『はぁ…』
橋から下を眺める
『晴人…』
晴人「呼んだか?」
『きゃあっ!!』
後ろから声をかけられた
『は、晴人…!?大丈夫なの…!?』
晴人「が魔力をくれたから」
『そう…』
晴人「で?呼んだ?」
『呼んだけど…な、何でもない…』
晴人「気になるじゃん」
『…いいの。何でもないから…』
晴人「…?」
仁藤「晴人!!ちゃん!!」
仁藤が走って来た
仁藤「秘密兵器持ってきたぜ!!」
晴人「何それ」
仁藤「九官鳥のご馳走だ!!」
持って来たのは九官鳥のエサ
仁藤「こいつに釣られてあのファントムもやってくるに違いねぇ!」
仁藤はトレイに九官鳥のエサを入れる
仁藤「まんまだけに…まんまと」
晴人「おぉ!さすが仁藤!」
仁藤「よっしゃ!!」
晴人「じゃねーよマヨネーズ!!だから、九官鳥に化けたファントム」
仁藤「ファントム…」
晴人「ファントム」
仁藤「ファントム!!」
晴人「そうファントム!!鳥じゃないの」
仁藤「鳥じゃない…」
カー!カー!カー!
仁藤「えぇ!?うぉ!!痛い痛い!!」
カァ!カァ!カァ!
仁藤「助けて!!」
晴人「何やってんだ…」
仁藤「うわぁぁぁ!!ばーちゃん!!」