第20章 「今日の命、明日の命」
晴人たちと合流し、ゲートである及川博の自宅へ向かった
ピンポーン…
ガチャッ
及川の自宅なのに現れたのは仁藤だった
晴人「よっ」
仁藤「あっ、どーも!魔法使いなら間に合ってますんで、はい。失礼します」
仁藤は扉を閉めようとするが晴人が止める
晴人「瞬平、行け!」
瞬平「はい!」
仁藤「おい!やめろお前ら!!」
家の中に入っていく瞬平たちを止める仁藤
晴人「お前はこっち!」
『じゃあ凛子ちゃん、説明お願い』
凛子「任せて!」
晴人とは仁藤を連れて裏庭へ
そしてファントムのことやゲートの説明を“正しく”話した
仁藤「何だと!?じゃあ何か?ファントムが生まれるってことは…あのおっちゃんが死ぬってことか…?」
晴人「そうだ。ゲートが絶望したときに、ファントムは心の中で生まれ、ゲートの全てを奪って現実に現れる」
『夢も希望も…命も奪って…』
仁藤「嘘だろ…」
仁藤はがっくりと座り込んだ
晴人「ったく、簡単に騙されやがって。わかったらもう俺たちの邪魔はするな」
仁藤「待てよ!じゃあ俺はどうなんだよ!!俺はファントムの魔力を食わないと明日をも知れない体なんだぞ!!」
晴人「…ゲートの命は…今危ないんだ」
仁藤「え…?」
晴人「明日の命より…まずは今日の命だ」
仁藤「…………」
晴人「行くぞ、」
晴人とは及川の元に戻った
晴人「こっちは一応伝えたよ」
凛子「こっちも」
瞬平「あ…荷物は…」
ソファーには仁藤の荷物が立てかけてあった
凛子「あ、あたしが持ってくわ」
凛子は荷物を持って仁藤の元に向かった
―――――
晴人「この絵が生きる希望か」
及川「あぁ…。妻がまだそこにいると思うと…心が休まる…」
凛子「おにぎりできたよ」
晴人「お、凛子ちゃんやるねぇ」
瞬平「あ!!」
『どうしたの…?』
瞬平「あの魔法使い、バーベキューしてますよ!!」
晴人「あ?バーベキュー?のんきなやつだなぁ…」
瞬平「…逆かもしれませんね」
晴人「え?」