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追憶【レイトン教授】

第7章 【魔人の笛】第四章――闇の支配者――






レミの準備ができるまで、レイトンたちは今後の調査について話し合っていた。
昨日ルークは魔人の笛は闇市でオークションにかけられたと言っていた。
しかし闇市がどこにあるかまではわからないと言う。
存在はしているのは確かだと言うのだが。

「あ、でも。市場はあります!」
「…やっぱり子供ねえ。市場と闇市は違うんじゃないの?」

準備が終わったレミが会話に入ってくる。

「いや、そうとも言えないよ。市場は買い物をするだけじゃない。情報の集まる場所でもあるんだ」
「そこに行けば何か情報が掴めるかもしれませんね。早速市場に行きますか」

レイトンの言葉に頷きながらは、首の骨を一度鳴らした。
市場はふたごつり橋の西側にある。
4人は部屋を出て、市場へと歩き出した。

ふたごつり橋へと行く間、は何度も後ろを振り返った。
誰かにつけられているような、そんな気がした。

「どうかしましたか、さん」
「……ううん、なんでもないよ」

もしかしたら気のせいかもしれないと思いながら、じっと後ろを凝視していた。
しかし、先ほど感じた視線や気配はなく本当に気のせいだったのだと自分に言い聞かせ、再び歩き出した。

西側にあるつり橋を渡ると、そこにはアメを売っているおばあさんがいた。
色とりどりの飴に釘付けになるレミだったが、どうやらここの飴は子供にしか売っていないようで、買わせてはくれなかった。
少し肩を落とすレミに、意地悪そうに笑う。

「精神年齢が子供でも無理ですかね?」
「それなら売ってやらんこともないがねぇ」
「だってさ、レミ」
「ひどいです、さん!!」
「冗談だって」

くすくす笑いながら、は歩き出す。
その後ろを不貞腐れたように歩きレミ。
まるで姉妹のような二人のやり取りにレイトンは優しく微笑んだ。






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