第1章 始まり
初「さすがにもういいよね?早くゲーム始めるよ〜??」
奈々「…わかった…」
岩崎さんと桜木さんが心配そうに見つめる。
私は、わかったとは言いながら心の何処かに迷いがあり、悩んでいた。
初「よ〜し!さっそく始めちゃうよ〜!準備はいい??先に奈々ちゃんから逃げてね!その3分後に2人がスタートするからね!それじゃあ………よーーーーい、スタート!!!」
私は走って体育館を出た。
透からの提案が受け入れられず、とにかく1人になりたかった。
奈々(なんで…こんなことに…)
そんなことを思いながら気を紛れさせたくて色々な場所へと走った。
奈々「……はぁっ…はぁっ…」
奈々(どうしよう…どこに隠れればいいのっ…)
3階建ての学校の、教室・トイレ・理科室や家庭科室、職員室など、色々な場所を見た。
危険かもしれないと思いながら体育館も。
奇跡的に2人に会うこともなく、走り続けた。
奈々「…っ…はぁ…っ…」
そして私は、教室は捕まりやすいかもしれないと判断し、どこから来てもすぐに場所が変えられるようにと、階段に待機した。でもその考えが浅はかだったと気付くのはもう少し後のこと。
一方、岩崎さんと桜木さんは、お互い別々に探し回っていた。
なかなか見つけられずに、途中でお互いばったりと会った。
岩崎「…っ…はぁっ…どう…??」
桜木「はぁっ…見つからない…」
2人は少し落ち着いて話し合うことにした。
さぁ、ゲームは始まった。