第8章 交じり合ったその後で…
奈々「んんんっ…」
気づけば朝が来ていた。
ふと横を見ると、2人とも私を見ていた。
奈々「なっ…なんで2人ともこっち見てるんですかっ!!」
桜木「ふふふっ…おはよう奈々」
岩崎「別にいいだろ。減るもんじゃあるまい」
奈々「減るもんじゃって…んんんもうっ!」
朝からそんなやりとりをしていると。
桜木「あっ、もうこんな時間か。俺、仕事だから。またね」
そう言って支度をして仕事へと向かった。
奈々「……岩崎さんは?」
岩崎「ん?あ、俺?今日は休み。」
奈々「あ、そうなんですね」
岩崎「…奈々?」
奈々「…はい?」
岩崎「なんでいつも…してるとき以外に名前で呼ばない」
耳元でそう囁いた。
奈々「…っ…だって…上司じゃないですか…」
耳が弱い私は顔を赤らめながらそう答えた。
岩崎「今は仕事じゃないだろ?…名前で呼べよ」
奈々「…っ…孝俊…」
岩崎「よくできました」
そういって私の頭を撫でた。
岩崎「休みだし、2人でゆっくりするか」
そんな話をしていた時。
ピンポーンーーー。
部屋の呼び鈴が鳴った。
岩崎「…っ…誰だ?」
そう言って岩崎さんは玄関へ向かった。
私もベッドから降りて着替えようと思ったその時。
岩崎「…奈々…旦那」
と言われた。
びっくりした私は急いで玄関に向かった。
透「…奈々!無事!?大丈夫??」
そう言って玄関先で私を抱きしめる。
奈々「うん!大丈夫だよ。心配かけてごめんね。」
後ろから、
岩崎「花谷、お前は大丈夫か?」
そう言って岩崎さんが顔を出した。
透「…っ…あっ、岩崎さん、お疲れ様です。今回の件、ありがとうございます。」
岩崎「いやいや、気にするな。玄関じゃなんだ、入れよ」
と言って部屋の中へ。