第8章 新たな日々
路地裏の奥には
「すまん遅れてしまった!!」
大きな声を出さないでくださいよ
全くと私達二人が見ていると
女の子とポケモンが出て来た
「君は誰?どうして路地裏なんかに?」
私はその子と同じ目線で話しかけると
「うーん、だれって言われてもなぁ…それより、この子ねもこおって言うんだよ…私がおなまえつけたの」
「ふむ…では、こいつは君のポケモンか…ならば、スマンがちょっとこいつをモンスターボールにしまってくれないか?」
ハンサムさんが言うとその女の子は何のことを言っているのか分からない様だった
「私、もこおのともだちだけど、トレーナーじゃないよー」
「えっ」
私達はポカンとしていると
「ボール買うお金ないもん、だからトレーナーじゃないの…でもね、もこおとはとーっても仲良し!」
「それは失礼した…コホン、私はハンサム探偵だ…こっちの2人は助手の氷空君とカルム君だ」
一通り紹介が済んだところで
状況を把握する事にした
どうやら遊んでいたらしい
ハンサムさんは公園に出て遊ぶように促すと
「ふぅーん、そうなんだ…私ももこおもずーっとここで暮らしているからそういう事分かんないや」
えっ
「路地裏で暮らしている…?君…家族は?」
「居ないよー私一人~」
待て待て待て…
そんな事ってありですか?
「そうか…」
「あっでも、もこおは家族かな?一緒に暮らしてるもん」
どうしようかと考えていると
「そうだ!君!私の事務所…ハンサムハウスに来ないか!私の助手として働き、事務所に寝泊まりしたまえ!私はホテル暮らしだからプライバシーだって安心だぞ!」
あ~それなら大丈夫か
私も帰るまでの間はこの子の身の回りの世話とかもできるし
「気ままな路地裏暮らしも風情あるだろう…だが、雨風凌ぐ家…ついでに仕事があるのも決して悪くないぞ!問題ない!大丈夫だ!男、ハンサムに任せてくれ!」
色々とつっこむ所はあるけど
この子はハンサムハウスに来るべきだと思う
あのままだと健康にも悪いからね
「一緒に行こう?」
私が微笑みながら手を差し伸べると女の子は手を繋いでくれた
「まるで姉妹みたいだな」
ハンサムさんは私とその子を見て思わずつぶやいた