第1章 [鬼舞辻 無惨]
「らめッ…動かないで…っ」
「なんだ、動かなくて良いのか?」
と、意地悪い顔をして無惨の動きが止まる。
トリはふーっ、ふーっと、呼吸を整えて、違う、やだぁっと、涙を流す。
びくびくと腹に力が入りながら無惨の手を取り、顔の近くに持っていき、くんっと匂いを嗅いでトリの顔を覆うように掌を運ぶ。
その瞬間またきゅっと締まり、くっと、苦しい顔をした無惨はまた腰を打ち付け始めた。
少しトリの腰を浮かせて膀胱と子宮も一緒に刺激する様に雄芯を動かしてやると、んんんっと、また喉をのけぞらせて潮を吹く。
媚薬にもにた甘い匂いが無惨の鼻をくすぐる。
喉をそらせて喘ぐトリの白い首元に惹かれて
べろっと、首筋から垂れる首元に舌を這わせ、トリの汗を舐めとり、更に腰を動かす。
トリは無惨の首に両腕を回し、無惨ッと、甘く名前を、呼ぶ。
ん?と、顔を上げると、とろんとした表情をして唇を少し開き、だらしなく自身の舌を出すトリの顔があった。
はあっと、熱い吐息を吐いて無惨の唇を、舌を、待っているかの様なトリの舌に吸い付く。
腰を打ち付けて、唇を合わせながら
甲高い喘ぎ声の間に何度も無惨っ、むざんっと名前を呼ばれ、気持ちぃ、もっとと甘く喘ぐ。
自身の物だと印を付けるかのように、首筋に歯を立てる。
んんっと、びくりとトリは唸るが、また甘く名前を呼ぶ。
それに答えるかのように、無惨も愛おしそうにトリの名前を呼び、最後はぎゅぅっと抱きしめながら2人で絶頂を迎えた。
「トリ… トリ!」
薄らと目を開けると、柱達がトリの周りを囲んでいた。
トリ!キイロイ!と、やっと起きたーと、甘露寺に抱きつかれる。
「3日も、目を覚さなかったんだよー!怪我は無さそうだけど、どんな任務に行ってたの!?」
でも、良かったー!と、泣き憑かれた。
トリは記憶が曖昧だったが、ぴりっと首筋に残る歯形の痛みに触れて、無事に帰って来れて任務が完了したのだと、ほっと、一息をつく。