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眠り姫の物語【ツイステ】

第4章 運命に引き寄せられた出会い




部屋に新たな、招かれざる客が飛び込んで来た。

『!?』

新手の登場に、オーロラの身に緊張が走る。

フロイドは、その人物が誰なのか瞬時に把握。


(貴方…。何をしているのですか)

そう。部屋に来たのはフロイドを探しに来たジェイドだった。

ジェイドが身に纏った黒いオーラで、彼が怒っている事が手に取るように分かってしまうフロイド。

それと同時に、自分が撤退命令の合図を無視していた事を思い出す。

(ごめーん。オレももう戻るわ)

(…はぁ。まったく…貴方の気分屋には本当に困ったものです。
アズールもご立腹ですよ)

なんとなくの空気感で会話が成立してしまうのは、やはり双子だからであろうか?

彼等は、その場にへたり込んだままのオーロラを置いて。早速この地下室から脱出を試みる。

(じゃあね〜、お姫様。
今度会う時は、もっとオレの事楽しませてねぇ)

しかし。

なんとこの部屋に、またしても新手が乗り込んでくる。


「…なんじゃ、お前等は」

それは…茨の谷より駆けつけた、マレウスとリリアの2人組だった。

((!!))

フロイドとジェイドは、心臓を鷲掴みされたくらいに驚いた事だろう。

まさに今、自分達が装っている人物。その本物が目の前に現れたのだ。

(ジェイド…?これ、どういう事〜?まさかの本物来ちゃったけど。

あ、これもアズールの計画の内?)

(そんなわけないでしょう…。これは、少しまずいですね)

ジェイドがまずいと感じるのも無理はない。今2人の前に立ちはだかっているのは

この世界指折りの大魔法士と、その1番の従者。

真っ向からぶつかっても勝てる見込みがない事は明らかだ。

ジェイドの頭に浮かんだのは、逃げの一択だった。

ここで彼等とやり合っても意味はないとの判断。


フロイドに、逃げますよ。と合図を送って

この部屋に唯一の扉へと向かう。しかし、リリアはそれを良しとしなかった。

扉を自らの体で塞ぎ、フロイドとジェイドの退路を断つ。

「逃がさんよ。少し話を聞かせてもらおうかのう?

その格好…まるでワシ等の真似をしているみたいじゃな。

まさか、あれか? “こすぷれ” とかいうやつか?

ふむ…いつのまにか、ワシ等も有名になったみたいじゃな。

のう?マレウスよ…」
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