第15章 忍び寄る海のギャング
リドルの両親が 彼から遅い子離れをした事で、彼は大手を振って 森の家に来れるようになった。
今まで同様、リドルとトレイとデュースの3人がローテーションで ローズの側に付くようになったのだった。
ローズは、リドルから受け取った薔薇を眺めていた。水を入れたグラスの中で、綺麗な姿を見せてくれている。
『……よし。決めた!』
唐突に彼女は立ち上がって、リドルの元へ向かう。
階段の降りる音に気が付いたリドルは、静かに立ち上がる。
「遅いお目覚めだね」
『あら、私起きてたのよ?少し考え事をしていただけ。
リドル。私の話を聞いてくれる?』
その言葉を聞いた瞬間、彼はすぐに分かった。自分の告白に対して 返事をくれるのだと。
「勿論だよ。一生懸命に考えてくれたようだね。
さぁ、キミの結論を聞こうか」
目に強い意志をたたえたローズを見て、リドルは彼女の為に椅子を引いた。
そこにちょこんと腰掛けた後で、彼もまた席に着く。
『リドル。私と共寝しましょう』
「……………すまないね。どうやら今日のボクは耳の調子がすこぶる悪いらしい」
『床入りよ。情事よ。男女の交わ』
「聞き間違いであれ!!」
リドルは真っ赤になって叫んだ。
しかし、勿論聞き間違いなどではないのだ。これこそが彼女の出した結果。
ローズは、勿論リドルの事が好きだ。しかしだからといって、父や母、フィリップ達 他のみんなとの違いは見つけられない。
だが、もし彼とそういう “ 行為 ” に及べば、何か違った感情が芽生えるのではないか。
フロイドの冗談半分のアドバイスも加味して、彼女が考え抜いて出した結果。