第7章 真実の愛を見付ける為に
『ふぅ…やっぱり私には今すぐに、真実の愛がどんな物かを理解するのは難しいみたいね…』
ローズは小さく溜息を落とした。
「…ねぇねぇ、お姫様は色々あって疲れたんじゃない〜?今日はもう休んだらぁ?」
意外にもフロイドから、ローズを気遣うような優しい言葉が飛び出した。
「君は、まともな事も言えるんじゃないか。
ローズ、寝室に案内しよう。たしかにもう休んだ方がいい」
彼女は少し考えた後、素直にその言葉に甘える事にする。
やはり何だかんだ、疲労は確実にその体に蓄積していた。
『ごめんなさい、私は一足先に休ませてもらうわね。
おやすみなさい』
「あぁ、おやすみ」
「ゆっくり休めよ。おやすみ」
「おやすみぃ〜」
彼女は3人に就寝の挨拶を告げると、リドルと共に2階へ向かうのだった。
ローズを寝室へと送り届けたリドルが、1階へと戻ってくるのにそう時間はかからなかった。
戻るなり、フロイドに問いかける。
「それで?君は彼女抜きで、どんな話をしたいんだい?」
「…アハっ。さすが話が早いねぇ」
微笑みを口に浮かべるフロイド。そんな彼を見てデュースは眉根を寄せる。
「どうしてアンタが笑うと、こんなにも心の中がザワザワするんだろうな。不思議だ」
「えぇ〜なんでそんな事言うかなぁ。オレは一生懸命お姫様の事を考えてるだけなのにぃ?」
「…なんか、全体的に胡散臭いんだよな」
トレイは冷静に分析した結果を呟いた。
すっかり冷え切った、トレイが入れたハーブティを飲み下しながらリドルは話を進める。
「とにかく、今度どのようにしてローズを守っていくのか…ボク達の間だけででも、方針は決めておいたほうがいい」
「そうそう〜オレもそんな感じのが言いたかったんだよねぇ」
「ほんとかよ…」
デュースは、ふいっと視線を外に投げて呟いた。