第11章 白銀の堕罪 ~続編~ 【明智光秀】R18
快楽の拷問とも言える光秀さんの洗礼を受け、やっと、彼の本音に触れられた。
そして私は『独占』される道を選んだのだった。
光秀さんは『最初からやり直しだ』と私を柔らかい褥に下ろし、優しいキスを落としていく。
先程までの攻め立てられるようなものと違い、今度は癒されるような温かいものだった。
(こんなに優しくもできるんだ…)
この二面性が、明智光秀という人間そのものをよく表しているのかもしれない。
既に何度も快楽の底に落とされた私の体は、全身の神経が研ぎ澄まされたように敏感になっている。
どこを触られてもびくびくと感じてしまい、手が体のふちをなぞられるだけでも声があがってしまうほどに。
…光秀さんの手技の巧さがそうさせるのか、『体もバカ正直』だからなのかは分からないけれど。
恋焦がれた人に触れられ、全てを暴かれ見られてしまった今…
私が求めるのはただ一つ、その本人、だった。
耳のふちをなぞるように舌が這い、のけぞってしまう。
光秀さんは、私の弱いところの全てを既に網羅しているようだった。
「耳も感じるのか?」
目の前でよがっている私を見れば一目瞭然なのに…
あえて聞いてくるいじわるな所にまた体の内に熱が蓄えられていく。
体の中の水分という水分が抜け出てしまったかと思う位に果てたにも関わらず、光秀さんの指先と舌でまた溶かされて、また雫の湿りを感じる。
「み、光秀さん・・・」
「なんだ?」
「も、もう…私は…」
「私は?」
あなたが欲しい、と目で訴える。
考えを読むことに長けた光秀さんは絶対に…私の気持ちが分かっているはず。
それなのに…
「まだこちらを可愛がってなかったな。」
そういうと脇に手を入れられ、転がすようにうつ伏せにさせられた。