第75章 ひとり寝の夜
奥まで強く腰を押しつけた後、二、三度激しく抜き挿しして、一気に引き抜いた。
抜いた瞬間、一物はぶるりと震えて熱い迸りを放出し、朱里の形の良い尻を白く汚した。
「うっ…はぁ…」
「んっ…あっ、ん…信長さま…」
「くっ…そのままうつ伏せになっておれ、拭いてやる」
荒く乱れた息を整えながら、尻の上に飛び散った白濁を手拭いで拭いてやった後、正面から向き合って、ぎゅうっと抱き締める。
久しぶりに会う愛しい妻のぬくもりを余すところなく感じたかった。
「んっ…信長さま…お帰りなさい…あのっ、逢いたかったです」
腕の中で軽く身動ぎながら小さく告げられた言葉に、胸がキュウっと締めつけられる心地だった。
「ああ…俺も逢いたかった。貴様の顔が一刻も早く見たくて、早馬を飛ばして戻った。秀吉にはうるさく小言を言われたが……おかげで良いものが見られたな、くくっ…」
「!?なっ……」
「まさかコレを貴様が使うとは思わなんだぞ?よもや、俺のモノより快かったなどと言うまいな?」
「やっ、そんなこと……もうっ、信長様ったら!」
恥ずかしいのか、頬を真っ赤に染めて、俺の胸に顔を埋める。
先程までの妖艶な姿が別人のように、少女のような恥じらいを見せるのだ……まったく、これで夢中にならぬ男がおらぬ訳がない。
「……朱里」
「……えっ?…わっ!?の、信長様、何を??」
気が付けば、朱里を腕の中に閉じ込めたまま押し倒し、馬乗りになっていた。
驚いた顔で目を見張る、そんな様子さえ愛おしかった。
衝動のまま唇を奪う。
深く、何度も重ね、舌を絡めては、互いの唾液を混じり合わせながら……
このまま一つになって蕩けてしまえばいい……そう思うほどに。
「んっ…はぁ…あっ…」
「…っ…朱里っ…もっとだ、もっと貴様を寄越せ」
「………っ!あぁ…信長さ、ま…」
何度口づけを交わしても、この渇望は満たされない。
何度抱いても、足りない。
離れていた時を埋めるように互いに求めあい、夜闇が深くなるまで何度も愛を交わし合った。