第68章 おあずけ

『っ…ふっ…もぅ…挿入れてぇ…信長さまがっ…っ…欲しい』

朱里の口から男を強請る淫らな言葉を聞いた瞬間、あまりの興奮に心も身体も打ち震えた。
心の臓が激しく脈打ち、息をするのも忘れるぐらいだった。


潤む瞳、物欲しげに開いた半開きの唇、深い結合を求めて擦り付けられる下腹部


目に入る全てのものが堪らなく淫靡で、思わず視線を逸らしていた。

(くっ…こやつ、散々我慢してきた俺に…やってくれるわ…)


散々おあずけを食わされた挙句、昨日は昨日で、怪しい薬やら何やらで煽られたせいで、俺のソコはもはや爆発寸前だというのに……

余裕ありげに朱里を焦らしながらも、本音を言えば、すぐに滅茶苦茶に貫いてしまいたかったのだ。

亀頭の先を少し埋めただけで、思わず放出してしまいそうになり、慌てて堪えたのを、こやつは気づかなかったらしい…『もっと』などと、さらに強請りおって……

貴様のその声だけで、俺はもう…限界だと言うのに…

可愛すぎるのも考えものだな、などと詮ないことを考えてしまうほどに、俺は目の前のこの愛らしい女に溺れているらしい。



朱里の両足を大きく開かせて、ぐぐっと一気に腰を押しつけると、焦らしたせいでぐちゅぐちゅに蕩けた秘部は、するんっと何の抵抗もなく俺を受け入れた。

「っ…ぐっ…うっ…」

挿入った途端に、ナカの暖かさと吸いつくような圧迫感に、呆気なく持っていかれそうになる。

朱里の腰が、俺の下でビクビクと小刻みに跳ねるように痙攣している。
挿入だけでイッたのか、と表情を窺うと、とろんっと蕩けたような焦点の定まらぬ目をしている。

「……挿れただけでイッたのか？いやらしいな」

耳元にふっと息を吹きかけて囁くと、朱里の身体がビクッと震える。


「っ…んっ、信長さま…」

蕩けた顔でくったりと脱力したまま、ぼんやりと俺を呼ぶ姿にひどく煽られる。
もっと虐めてやりたいと……

「……誰が勝手にイッてよいと言った？待て、が出来ぬとは…悪い子だな」

「っ…やっ、ご、ごめんなさ、い…っ…あっ！ああっ、いやっ！」

腰を緩々と動かし始めた途端、朱里の顔がきゅっと厳しくなる。

「や、やだぁ、動かないでぇ…イっ…イってるからぁ、まだっ…無理っ…」