第43章 決戦
「っ…くっ…そのような物欲しそうな顔をするな…貴様の愛らしさに、これ以上は俺も我慢が効かぬわ」
悩ましげな色っぽい声音で言いながらも、割れ目の上をにゅるにゅると行き来する一物の動きは止まらない。
私の秘部は蜜が溢れてぐちゅぐちゅになっており、少し力を入れれば硬い一物は呆気なく挿入ってしまいそうなのに……信長様は何故か割れ目を擦るばかりで挿れてくれない。
焦ったくて、欲しくて欲しくて……腰は自然とくねくねと動き、自分から押しつけるような動きをしてしまう。
ックチュ クチュッ チュプッ
先の部分が少しだけ割れ目の中へと沈み、ぽってりと膨らんだ襞の内側を擦りあげる。開いた割れ目から、蜜がトロリと垂れて太ももを伝い落ちていった。
「あ…あああっ!…ひゃあぁん……」
蕩けた蜜部は、更なる侵入を期待して奥がヒクヒクと震えているが、信長様はそれ以上腰を進めることなく、一物に手を添えて、先だけ沈めたまま、ゆるゆると擦り続ける。
気持ちいいけど……焦ったい…。
息が苦しくて、いつの間にか目尻に涙が浮かんでいた。
(やぁん…なんでぇ…我慢できないって仰ったのに…なんでしてくださらないの……私だって、もうこれ以上我慢できないのに……)
「んっ…はぁ…信長さまぁ…」
「くっ…それ以上煽るでない…俺とて貴様のナカに挿入りたいが…滅茶苦茶にしてしまうかもしれん。貴様が愛おしくて、欲を抑えられそうもない。己の欲望のままに激しく抱いてしまって腹の子に何かあったら、と思うと…怖いのだ。
朱里、貴様を元就に奪われた時、貴様を失うかもしれないと思うだけで俺は気が狂いそうだった。
俺はもう…あのような思いは二度としたくない。貴様も腹の子もどちらも失いたくないのだ」
「……信長様…」
不安定に揺れる深紅の瞳は、いつもの自信に満ち溢れた信長様と違って、ひどく頼りない。
喉の奥から絞り出したような、切なくも弱々しい声音で心の内を曝け出すその姿に、愛おしさが込み上げる。
(あぁ…信長様をこんなにも不安にさせてしまっていたなんて……)
「っ…ごめんなさい…もう二度と貴方を一人になんてしない。私とこの子は、もう何があっても貴方のお傍を離れません」
信長様の身体を両腕で強く抱き締める。
不安に揺れるその心が少しでも暖まるように、と身体中に触れていった。