第2章 戸惑いと仲間
どんどん歩いてく男に私はついていくのがやっとだった。
「歩くの・・・早っ!」
肩で大きく息をしながら必死についていく。
それにしても・・・。
目の前を歩く男は「坂本龍馬」と名乗った。
歴史に疎い私でもこの名前くらいは知っている。
まぁぶっちゃけ何をしたのかはよくわかってないけど。
でも偉人だってことはわかる。
「まさか・・・ね・・・。」
苦笑いしながら必死についてく。
しかしこのままじゃ置いて行かれてしまう。
「り、龍馬さん!!」
私が声をかけるとパッと振り返り、私との距離に驚いたのか急いで戻ってきてくれた。
「すまん!いつもの速さで歩いてしもうたよ。
おなごにはちくと早かったの。」
申し訳ない顔をしながら謝ってくれた。
優しい人だな。
「いえ、私も、歩くのが、遅かったから・・・。」
私が息を切らしながら話すと「ちっくと休もう」と適当な石の上に座らせてくれた。
私が座ったと同時に「龍馬さ~ん」と男の人が走り寄ってきた。