第1章 俺の。舐めて。
「っはあ…」
「由希センパイはしたくない?」
二人だけの時にしか見せない甘えた顔、甘えた声で問いかけられる。
この顔と声は本当にせこいなといつも思いながら
見つめられる視線が恥ずかしくて目を背けてしまう。
恥ずかしさから断る理由を探そうとするが、
目の前のこいつに対する正直な愛おしさが結局勝ってしまう。
「したくなく…ない…」
自分で言った癖に顔が火を噴く様に赤くなるのが分かる。
由希を愛おしそうに見つめ、成瀬がふっと笑う。
「今日は時間がたっぷりあるね。」
そう言って由希に何度も唇を合わせる。