第22章 SN 12 奇病
S side
先に起きたのはニノだったみたいで状況把握がいまいちできていない様子だった。
混乱しているニノを落ち着かせ、今の状況を説明する
花びらが落ちてたのは花咲病ということ
花咲病は幸せな人がターゲットとなること
治療法は未だよくわかっていないこと
ゆっくり話している間、俺も苦しかったしニノも目から大粒の涙を流していた。
そんな顔を見た俺は耐えきれなくなり、きっとこの言葉が最後の言葉になるんじゃないかと思いながら
「お前が、、ニノが、、俺は好きで、、ずっとすきなんだよ!」
珍しく少ない語彙力をしぼりだし、ヘタレの俺が本当に頑張って言えた文だった。
それに続いて
「だから、、しんでほしくなぃ」
なんて情けない表情と声でさけんだ。
そんな中ニノは目をまん丸にしていた。
俺は涙で視界はぼやけていたが、ニノの言葉でぼやけがなくなった。
N「しょちゃ…!翔ちゃん!痛くない!なおったよ!!」
とニノは今さっきとは裏腹にとても笑顔で言って見せた。
そんなすぐに治るわけないとかそんなこといっさい頭に浮かぶことなく、俺は目の前にある幸せを喜んだ。
本当に嬉しくてまた、涙が出た。